女性コンサルタントのブログ

②「顧客視点」と「お客様の声」の違いが分かれば、成功に近づきます!

マーケティングを進める時、お客様のニーズをつかむためにさまざまな調査を行います。

このとき、顧客の立場に立って、お客様が商品を買う目的を深く考える「顧客視点」で

マーケティング戦略を考えていかねばなりません。

 

特に女性をターゲットにする場合は、女性の社会進出やライフステージの多様化で、

価値観や好みなどは目まぐるしく変わっていくため、ターゲットを細かく絞り込んでから、

顧客視点で戦略を考える必要があります。

どうすれば、顧客視点に立てるのか具体的な例を挙げて説明します。

 

女性をターゲットにしたマーケティングのポイントとは?

 

 

女性の生き方は年々変化を遂げています。

女性の社会進出が進み、共働き夫婦が増加するのに伴い、

女性の購買力は大幅にアップしました。

現在は、消費活動の8割は女性によるものとも言われています。

「女性にウケる商品」がヒットすると言っても過言ではありません。

それなら、女性の希望や考えだけを取り入れた商品を作れば必ず売れるのかと言えばそうではありません。

なぜなら、女性だけでなく、男性も含めた「お客さまの声」とは、

必ずしもその人たちの潜在的なニーズであるとは言えないからです。

 

お客さまの声だけでは、売れる新しい商品やサービスは生まれません。

企業側が、本当のお客さまのニーズを引き出すには「顧客視点」

「お客さまの立場になって」モノづくりを進めることが必要なのです。

 

顧客視点は「お客様の声」ではない

 

企業が新しいサービスや商品を作るとき、

顧客の要望を参考にするためにアンケートを実施することがあります。

 

データをたくさん集めれば顧客のニーズがより明確になり、

新しいモノづくりが上手く進められそうに思えます。

 

しかし、アンケートで得られた結果通りのモノを作れば必ず売れるわけではありません。

 

それはなぜでしょうか。

 

 

まず、アンケートを作るのは企業なのですが、

この時に質問の内容が企業側視点、

提供者視点になっていることが散見されます。

 

質問は、作成者が想定した範囲内だけのことなので、

それが必ずしも顧客のニーズにつながるとは言えません。

 

またアンケートは「決められた」質問に答えるだけなので、

それだけをみて、顧客の潜在的なニーズを見つけることは困難です。

 

アンケートを実施するだけでは、「顧客視点に立ったマーケティング」とは言えないのです。

顧客視点に立つには、アンケート以外にも、

市場環境や顧客の背景にある感情、

競合状況などを詳しく理解していく姿勢が求められます。

 

 

顧客視点を実践するには、

「自分がお客様の立場ならどうするか?」という視点で物事を見る必要があります。

 

「感情移入する」と言われることもありますが、

お客様の気持ちになってその行動を捉えることで、

マーケティングの戦略を企業側の視点から、顧客視点へ転換させるようにします。

 

 

 

提供者視点からお客様視点に変換するには?

 

「顧客視点でマーケティングを考える」とわかっていても、

実際にどう行動すればよいかわからない場合は、

マーケティング戦略を立てるとき、次のような考え方をしてみます。

 

 

まず企業側視点でモノを作り、販売する際は次のようなステップを取ります。

 

どんな商品やサービスを→product(製品)
いくらで販売し→price(価格)
どこで売るのか→place(場所)
そのためにどんな広告をするのか→promotion(広告)

 

このプロセスを顧客視点から見ると次のように変わります。

 

商品・サービスは、顧客にとってどんな価値があるか、またどんな問題を解決するのか
→customer value(顧客にとっての価値)

商品・サービスを顧客が手に入れるための価格は? 顧客が購入した場合、価格においてメリットがあるのか、リスクはないのか→cost(価格)

商品・サービスの説明はわかりやすいか、問い合わせや購入などの行動が簡単にできるかどうか→convenience(利便性)

商品情報や問い合わせなど、企業と顧客との双方向コミュニケーションがとれているか→communication(コミュニケーション)

 

 

顧客視点にたったマーケティング実例

 

それではここで、「お客さまの声」と顧客視点の違いをいくつか紹介します。

(例1)
ある食器メーカーが、新商品開発のために主婦5人にインタビューを行いました。

「次に買うならどんなお皿がよいか」という質問に対し、

5人がディスカッションを行い、出した結論は

「今までにない、オシャレで恰好いい、黒い四角い皿」でした。

 

インタビュー終了後、お礼として

「食器のサンプルからどれでも好きなものを持ち帰ってください」

と伝えると、5人の主婦全員が選んだものは、「白い丸皿」でした。

選んだ理由をたずねると、

「4人家族で1枚だけ黒い皿があっても使えない」

「今家にあるのは、ほとんどが丸皿で、四角い皿だと食器棚の中で丸皿と重ねにくい」

という意見が出ました。

 

→ メーカーが次に作ると決めた皿は、白い丸皿でした。

 

 

(例2)
「勝ち続ける経営 日本マクドナルド原田泳幸の経営改革論」著者:原田泳幸 より

 

「リサーチで企画をするな」

お客さまに「どんな商品が欲しいですか」とアンケートをすると、

大半が「低カロリー」「ヘルシー」といった健康志向の商品を希望します。

ですが、「倍マック」のように、パティの枚数を増やしたバーガーを発売すると、

若い女性でも喜んでこれらを食べています。(もちろんわたくしも!)

アンケートと実際の行動とは全く違ったものだということなのです。

「お客さまの声」だけをそのまま実現してもダメで、

その背景にあるお客様の感情や背景を

きめ細やかにヒアリングすることがマーケティングでは最重要になるのです。