女性コンサルタントのブログ

④『魅力的』な商品づくりのポイントは、未来への「理想」を抱かせるべし!

こんにちは。
CA流の女性目線で売上をV字回復させる専門家の関優子です。
女性に「売れる」商品を開発するポイントは、
女性の「購買心理の本質」を理解し、
それに沿ったアプローチでマーケティングをすることが大切です。
ここでは今までわたくしが現場で見てきた
女性が商品を買うまでの気持ちがどのように変化していくのかをご紹介したいと思います。

女性の購買心理の本質とは?

女性と男性が二人で買い物に出かけたとき、互いに相手のショッピングの仕方を見て、自分との違いにイライラするのはよくあることです。
あなたもそんな経験はありませんか?

そもそも男性と女性の「モノを買う」という行動は、そのプロセスに大きな違いがあります。
なぜかと言えば、購買心理の「本質」そのものが違っており、この違いは「男性脳」「女性脳」の違いからきています。

男性は、右脳と左脳の連携が女性ほど活発でないので、同じ商品を並べて「比較検討」しながら、最短の時間、距離で最も良い買い物をしたがります。そしてその目的を達成したとき、幸福感に浸ります。
だからこそ、価格を比べるサイトや比較表がお好きなんですよね。

一方、女性脳は、右脳の感情と左脳の潜在意識を頻繁にやりとりしながら、最後は「直感」で買い物をします。買う予定だったはずの物ではなく、予定外の商品を購入したとしても満足するのが女性です。
だからよく思わず「衝動買い」をしてしまい、その理由を後付けする、なんてことがよくあるのです。

さらに男性は、商品の性能そのものを客観的に判断し、「良い品をより安く」買うことが、本来の買い物の目的や本質なのに対して、女性は買ったものを使った自分が、現実の自分から「本来あるべき自分」、つまり「理想の自分」へと近づいたことに満足するのです。

例えば、買い物をしているとき・・・・。
女性は今の自分が、本来の自分とは違う「欠乏感」や「物足りなさ」「もっと在りたい自分に近づきたい!」という感情を心の奥底に抱いていることも多く、「買い物」という手段をすることでその思いが一瞬で消え、「理想の自分に戻れるかも」「本来の自分になれるかも!」という感情を抱きはじめます。

ということは、女性に売れる商品を作って広告をするときは、女性が「理想の自分」になれることをイメージできるよう、女性の購買心理に沿ったマーケティングをしなければならないということです。

女性の心に響くマーケティングとは?

企業が女性をターゲットに新商品を発売するときは、その商品を買って使うことで、女性が少しでも理想に近づけるんだ!ということを伝えるのがポイントです。

そのためには、女性の今持っている不満や不便が、解決する商品やサービスだということを伝えることが第一です。

まずターゲットとした女性の悩みを詳しく書き出してみます。そして、その悩みに対する自社製品の特徴やメリットを結び付けていきます。

このようにして自社の強みを明確にしたら、キャッチコピーを絞り込んでいくのですが、ターゲットとした女性にピンポイントで届くよう、数を絞り込んでいきます。

そして実際に文字にするときは、「こんな悩みをこんな風に解決します」的なストレートな表現では女性の心には響きません。もっと悩みが解決できる理由をイメージできるような表現を考えます。

この段階で大切なことは、商品を使ってもらえたら得られるであろう「理想の自分」を前面に押し出した形で語るということです。

すべての人が満足する商品はこの世に存在しないので、できるだけ絞り込んだターゲットに対して自社の強みを最大限に表現できるようなものを考えます。それを見た女性が「買ってみよう」と決断できるような、背中を押せるような内容が理想的です。

ここでは、商品を使った人がどうなったかという現実を見せる必要は全くありません。そもそも女性の購買心理は、常に理想をイメージしているので、現実に戻ればあっという間に商品を買いたいという気持ちが消えてしまうからです。
女性が、理想の自分になったイメージを消さないような戦略を練ることが大切です。

そのような視点で、マンションのモデルルームを見れば、なぜきれいな家具だけが置いてあって、脱ぎ捨てた服やスーパーのレジ袋が置いていないかがよくわかります。
食材や洗濯物が散乱したモデルルームなら、あっという間に女性は理想から現実の自分に戻ってしまうからです。

女性に響くキャッチコピー例

では商品の広告を作るとき、女性が「買ってみよう」と決断するようなキャッチコピーをいくつか紹介します。

これらは、女性の心を強く引き付ける効果が高い「キラーコピー(殺し文句)」と呼ばれています。

1.音感
キラキラ、ふわふわ、もふもふ、ワクワク、ほっこりなど

2.実績
・口コミで大人気の…
・予約は半年待ち…
・コーヒー通販部門 売上No.1

3.スペシャル感
・今だけポイント3倍
・通常1万円を初回限定価格2,000円
・これで就活準備はOK

4.女性客自身へのメッセージ
・忘れないで「私らしさ」
・頑張った自分へのご褒美は…

5.不安を解消する
・一人暮らしでも安心の…
・初めてでもわかる、やさしい○○入門
・初回無料お試し
・まずは無料カウンセリングから

6.願望や憧れ
・プレミアムセット
・プレミアムローストコーヒー
・私だけのオーダーメイド旅行プラン

7.相手に呼びかける
・おなかのたるみが気になるあなたに…
・その○○間違っていませんか? 

8.新しい造語・言葉
これまでにない造語や言葉が流行れば、商品がヒットする可能性も

女性客に多い「迷い」を解決する対応をしよう

女性に商品やサービスを買ってもらうには、商品を利用すれば「理想の自分」になれるんだということがイメージできるようにすればいいのですが、それでもまだ購入に踏み切れない女性はたくさんいます。

その理由は、何らかの「迷い」があるからです。

女性は迷ったままでモノを買うことはほとんどありません。迷いを取り去り、安心して買ってもらえるような、もうひと工夫を忘れないようにします。これが売り上げアップの最大の武器になるとも言えます。

デパートなどでは、接客販売なので、迷った女性客は、迷いがなくなるまで店員に何度も質問をし、それらの一つ一つに店員は誠意をもって対応しています。

インターネット通販の場合は、そのような対話が難しいので、あらかじめホームページの中に「よくある質問」「Q&A」などのコーナーを設けて、他のユーザーが過去にした質問の中でも頻度が高かったものをピックアップして、その回答を掲載するなどの対応をしています。この中には、もちろんトラブル対処についての説明も含まれています。

女性の購買のプロセスで生じる「迷い」については、女性が買い物をする全てのプロセスを重要視する購買心理を忘れずに、きめ細かい対応を心がけてください。
特に「接客」では、ほんの少しのほころびが購買意欲を削いでしまうことにもなりかねないので、言葉遣いや表情、態度、目線に至るまで細心の注意が必要となります。