女性コンサルタントのブログ

⑫女性ファンを味方につけて「売れる!」売り場の原理原則

いま、業種を問わず、モノも情報も溢れている「大競争時代」だと言われています。

しかしながら、売れ続けている企業や第一線でたくましく事業を展開している企業には、

大きな「秘密」があります。

そういったお店には、お客様が第一印象で良いと感じ、入ってくれるような工夫が

随所にちりばめられています。

この第一印象の約9割は、視覚と聴覚からくる情報だということがわかっており、

特に視覚効果を意識したお店づくりをすることで、

お客様が入店し、商品が売れる可能性も高くなります。

このようなアプローチをVMD(ヴィジュアル・マーチャンダイジング)と呼んでいます。

 

売れるお店に女性のお客様は欠かせない!
女性を呼び込むVMDとは?

現在、購買活動の8割は女性によるものと言われています。

つまり、女性がお店に来てその商品を買い、

リピーターになっていただくことができれば、繁盛店になるということです。

では、どうすれば女性のお客様は来店してくれるのでしょうか?

その手法の1つがVMDです。

VMDは「お店に入ってみる」という行動につながる要因が、

「視覚と聴覚」情報であるというデータに基づき、

特に「視覚」を攻略する方法を店づくりに取り入れたものです。

数ある店舗の中から、自分のお店を選んで入ってもらうにはVMDのノウハウは欠かせません。

VMDの3要素

VMDは、アパレル業界のお店作りで導入されていることが多い手法です。

そして、VMDは次の3要素に分けて考えられています。

【VP(ビジュアル・プレゼンテーション)=入りやすさ】
人が「店に入ってみよう」と決断する時に見るディスプレイで、
お店のコンセプトやブランドイメージを伝える「見出し」の役割をするディスプレイです。

【PP(ポイント・プレゼンテーション)=見やすさ】
店内にある商品のディスプレイで、お客様の滞在時間を長くする役割があります。
売りたい商品や目立たせたい商品を、
テーブル什器の上、棚の上部、壁面上部、柱回り上部などに視覚的に配置し、
VPで立ち寄った客をさらにお店の中へ、奥へ、全体へと導きます。

【IP(アイテム・プレゼンテーション)=選びやすさ】
お客様にとって、商品が手に取りやすく、
他のアイテムと比べやすいなどというような「見やすさ」に注意した商品展示は、
購入率の高さにつながります。
具体的には商品を分類・整理して、見やすく、わかりやすく、選びやすく陳列することです。

この3つの要素以外に、次のような項目も抑えておきましょう。

売れるお店に必要な要素

【クレンリネス】
店内の整理・整頓・清潔、清掃

【商品分類(2種類)】
商品の分類方法は2種類あります。

□MD分類
仕入れ先をベースにした分類方法で、
取扱いブランド別に分ける方法。
倉庫の棚はこの方法で保管することが多いです。

□VMD分類
売り場に並べる時に、柄別、色別、素材別というように、
お客様目線で選びやすいように、分けて並べる方法。

□ゾーニング
お店のレイアウト。

□什器レイアウト
テーブルなどの什器の配置プラン。

□サイン
看板、売り場に誘導する役割を持ちます。

□POP(point of purchase)
店頭や売り場に掲示されている広告で、次のような内容があります。

①ブランドや季節のイメージ、テーマなどを伝える(例:バレンタイン、卒業、入学など)。
②お得セール、キャンペーン、新商品告知などをアピールする(例:今買うと○○をプレゼント)。
③見つけにくい商品が探しやすくなる「案内」表示の役割。
④商品の特徴やスペック、価格を説明したもの。

女性客にウケるお店作りのコツは?

女性のお客様から支持をもらうには、「入店」と「滞在」の2つに分けて店づくりを考えてみます。

(1)お店に入ってもらう
・お店の外から見て、何を売っているのかがわかる。
・入口に立って、店内を奥まで見渡せる。
・明るく、清潔な店内。

(2)商品を手に取ってもらえるゾーニングで長く滞在してもらう
・品揃えや商品分類、棚や什器が、なぜそうなっているかを客に説明できる。
・陳列が、「見やすく」「選びやすく」「取りやすく」「戻しやすい」。
・商品のラベルは正面を向いている。
・店内のサインやPOPに統一感があり、客にわかりやすく配置されている。
・シーンをイメージさせるディスプレイ

特に最後の「シーンをイメージさせるディスプレイ」では、
「買い物の目的」に男女差があることを考慮したものです。

これは男性の商品を買う目的が、「商品そのものを買うこと」であるのに対し、
女性は「買ったその後の自分をイメージする」ために買い物をする
という違いを活かした戦略です。

より多くの女性客に支持されるには、
あえて女性の購買心理に沿ったディスプレイにすることも大切なポイントです。

女性が好感を持ちやすいディスプレイは、
「祝卒業・入学」「デートコーデ」「キャンプグッズ」など、
テーマを掲げて、それに必要なものを集めて展示する方法です。

女性客が「リピーターになる」「口コミを広める」を目指して

「女性を味方につける」のは、

女性のお客様が「買う」だけで満足するのではなく、

また来てもらうリピーターになってもらい、

店の良い評判を広めてもらえるような仕掛けづくりも考えてみましょう。

ポイントカードや期間限定割引、モニターなど、

女性のお客様が「また来たくなる」ような情報発信、

店舗での丁寧な接客、そして「紹介割引」といった特典などは、

口コミが広まりやすい方法です。

口コミ戦略は、その他の広告宣伝よりもコストもかからず、

売れる”起爆剤”になる方法です。

スタッフの皆さんで楽しみながら、

「女性ファンを増やす!」という視点で

どんどん実行していきましょう。