女性コンサルタントのブログ

㉑ホスピタリティマーケティングに必要な「気くばり」と「心くばり」とは

マナーを身につけたら、ようやくサービスを提供できる段階になります。

 

ホスピタリティの高いサービスを提供するためには、お客さまのニーズを確実に満たすことが必要です。

 

ニーズを満たすサービスとは?

お客さまはさまざまなご要望をお持ちなので、その一つ一つを確実に丁寧に満たしていくことで満足感につなげていきます。

 

 

お客さまがご要望を伝えてくれれば満足してもらえるサービスができても、

 

お客さまの中には、要望を伝えたくてもなかなか言い出せない、という方もいらっしゃいます。

 

 

お客さまからさまざまな要望や、少しのわがままでも言ってもらえるようにするには

 

コミュニケーションをとり、なんでも言いやすい信頼関係を築くことが大切で、

 

良い関係性があればニーズを満たすサービスを提供することができます。

 

 

しかし、日本の文化の中では無理な要望や、わがままととらえかねない要望は、

 

なるべく言わないほうがいいという風潮があります。

 

実際に心の中では「こうしてほしい」ということがあっても、口に出さずに隠している人も多いのです。

 

ですから、お客さまが口に出さない要望を察知して、ニーズを満たしていく必要があります。

 

ホスピタリティの高い接客とは、お客さまの要望を先読みして一つ一つを丁寧に満たしていくことが重要なのです。

 

例)例えば夏の暑い日にお客さまに冷たいお茶をお出しした際に、お客さまが一気に飲みほしてしまったらあなたはどうしますか?

 

 

お客さまから「のどが渇いているからもう一杯飲みたいな」と、要望を口に出してもらえないこともあります。

 

「ずうずうしいかな? 手間を取らせてしまうかな?」と遠慮されるでしょう。

 

ホスピタリティの高い接客は、お客さまが一気にお茶を飲まれたのであれば

 

「きっと喉が渇いていらっしゃるんだな」と要望を先読みして、

 

「よろしければ、もう一杯お茶をお持ちいたしましょうか?」とお声がけすることです。

 

そのような気配りを身につけ、満足していただく必要があります。

 

 

気配りのポイントは察する力と想像力

 

お客さまの様子を見ていると、お客さまの要望が見えてくることがあります。

 

想像力を働かせて、お客さまが心の中で思っているニーズを察して、一つ一つの要望を満たしていきましょう。

 

気配りでお客さまの潜在的ニーズを満たすことができれば、確実に満足度は高まるでしょう。

 

お客さまのニーズを読み取る力を身につける

お客さまのニーズを読み取る力を身につけるためには「鈍感」ではいけません。

 

 

ニーズをどこまで読み取れるかは重要なポイントです。

 

 

例えば、お客さまの顔色、表情、声からどこまでニーズを読み取ることができていますか?

 

 

敏感な人なら、些細な表情や顔色を察知してお客さまの要望に即座に応えることができるでしょう。

 

 

逆に、鈍感な人はお客さまの小さなサインを察知できず、ニーズを見逃してしまいます。

 

 

例)飲み物を3杯飲まれたお客さまが席を立ったとき、どのように対応しますか?

 

 

敏感な人:「3杯飲み物を飲まれたから、そろそろお手洗いかもしれない」と察知して、

 

自ら「お手洗いでしょうか?こちらでございます」と案内する。

 

 

 

鈍感な人:お客さまがお立ちになっても何も感じず、声をかけることをしません。

 

お客さまから「トイレはどこですか?」と聞かれることで初めてご案内する。

 

お客さまから言われたことだけをこなすのは、誰にでもできることであり、ホスピタリティの高い接客とは程遠いと言えます。

 

普段からお客さまの表情や顔色を注意深く伺うことで、自然と質の高いホスピタリティを提供できるようになるでしょう。

 

お客さまの行動を事前に予測し準備しておく

質の高いホスピタリティを提供するためには、

 

お客さまが次に何をしようとしているのかを事前に予測して、それに備えて準備しておくことも大切です。

 

お客さまが現時点で求めているニーズだけを察知して行動するのではなく、

 

5分先、10分先の行動を予測して、それに備えた準備をしておくことで、

 

心からのおもてなしにつながります。

例)あなたは、ホテルの従業員だとします。お客さまから「バスマットが2枚欲しい」という要望がありました。あなたはどのように対応しますか?

 

 

通常はホテルに用意されているバスマットは1枚ですが、お客さまから2枚欲しいと要望があるとします。

 

もちろん、要望に応じてバスマットをもう1枚お届けするでしょう。

 

でも、それではニーズの先読みにはなっていませんよね。

 

そのお客さまはおそらく、次回もバスマットを2枚、欲しい」とご所望されるかもしれません。

 

それゆえ、ニーズを先読みし、顧客データに「2枚バスマットが必要」であることを記録しておきます。

 

そして次回は、事前にお部屋にバスマットを2枚用意しておくことで高い満足を感じてもらえます。

 

このように、お客さまのニーズを感じる力、先読みする力を身につけることで心のこもったおもてなしを提供することができるのです。