女性コンサルタントのブログ

大人気の病院と潰れそうな病院の圧倒的な差は「導線と医師の対話力」です。

今日のブログはかなり、辛口だと思いますので、

この先を読みたくない方はこちらで失礼させていただきます。m(_ _)m

またよろしくお願い致します。

 

 

 

コロナ禍になり売上・利益の低迷で困っている

病院経営者の方々から多くの相談やお悩みなどの質問が弊社にも寄せられます。

本日は実体験ですので何かの参考になれば、と思い、シェアさせていただきたいと存じます。

(けれども良い話ではありませんので重ねて申し上げますが、

この先を読みたくない方はこちらで失礼致します。)

 

 

 

 

今回実は、目の打撲を負ってしまい、新しくできた医療モールの中の眼科さんを受診することになりました。

本当は、いつもかかりつけの病院があるのですが、そこの眼科さんはとにかく人気。

いつも満員。

今回も急遽のことなのでお電話して予約が取れないか、伺ったのですが、

満員で早くても「十日後です。」とのこと。

こんな経緯もあって、こちらの新しくできた眼科さんいくことになったのです。

 

 

正直、HPから怪しいところはあったんです。

『あれ?!」と思う書き方もありました。

 

さらにママ友からの近隣病院情報では、ここはお客様が定着するどころかどんどん離れてしまっているから

いつもガラ空きだよ。

という前情報もあり、どんなところか怖いもの見たさ^^、いやいや勉強になるかと思い出陣した次第です。

 

 

とはいえ、この時代そんなに変な病院はないだろうと思っていたのですが・・・。

行ってみたら、数々の改善点の嵐。←最後は、「もう2度ときません」と思うほどでしたが、

逆にこんなに酷いところは見たことがなかったので、メモメモ!でした。

 

 

その①:お客様はちゃんと見ています。

 

医療WEBには診療開始時刻は、9時だと書かれてあったんです。

私は、混雑している時こそ、その病院の本質が見えるような気がして

わざと開始時刻の30分後くらいを目安に出かけるようにしているんですね。

 

が・・・。実際に行ってみたら、10時から(←ガーン!)

そして受付ドアにも明らかに上から貼ったテープの上に「10時」と修正して書いてありました。

 

どうやら他の患者さんも10時とは知らずお越しになったようで、(そりゃそうだ!修正されていないんだもの)

結局、他の3人の患者さんが椅子にも座らずに立ち尽くしたまま待っていらっしゃいました。

(せめて椅子ぐらい用意しておきません?!)

 

そして、診療が10時からなのに、看護師さんたちが動き出し、実際に掃除機かけたのが9:55分すぎ。

患者さん方が待っていらっしゃることを知っているのに、病院は開けず、中から笑い声も漏れてくる始末・・・。

 

ちょっとー、どうなってんの?!

 

 

ざわざわした感情を抱きつつ、大丈夫なの?!と思っていたら・・・。

 

 

なんと院長が10時すぎに登場!

もう、しっかり患者さん見えてますよ(怒)

 

 

大丈夫なの?!

(しかも入って来るなら、見えないように裏口から入ったり、

受付入口から入るなら、「お待たせして申し訳ありません」だの、

「おはようございます」の挨拶ぐらいしませんか?

看護師さん達も院長が入ってきてもガン無視なのよねー気になるわー。)

 

 

この時点で、もう帰ろうかな・・・。と思いました。

 

実は待ってる最中、他の患者さんにも伺ったんです。

「なんで、こちらを選ばれたんですか?」と・・・・。

 

今回は、コンサルではなく患者として行っているので、あくまでも雑談の一節で聞かせていただきましたが、

こういう「生の声」って言うのは、どのWEBサイトや口コミ情報で掲載されている情報よりも確かです。

 

その方も、やはり本当は、駅前の有名な眼科さんに行きたかったんだけれど、

予約が1週間後と言われ、しょうがなく二義的にココにしたのだと・・・。

 

この「しょうがなく・・・」と言っておられますが、

逆に言ったら、この新参者の病院さんは大チャンスなんですよね。

 

もしここが良ければ、継続してかかりつけ医として乗り換えられることだってあるのに・・・。

たとえ二番手だったとしても、一番手になりうることだって十分にあります。

 

逆に言うと、もしここで粗相や失礼があったとしたら、

三番手にも四番手に後退、いえいえ、もう2度と選ばれなくなる可能性だってあるんですよ。

(要は「一発屋」になってしまう・・・・)

 

ご自身の病院の立ち位置、把握なさってます?

 

その②:お客様の心地よい動線考えていますか?

玄関はないのに、靴を脱がせ、スリッパに履き替える。

だったら、ちゃんと区分けしておかないと「清潔さ」は感じられません!

ここで靴を脱ぐのね、と思っていたら自動扉の外で脱がせ、スリッパをそこで履かせて中に入る。

次の方を見ていたら、靴のまま入ってきていましたよ。

いわゆる「外」と「内」の区分けができていない。

 

日本の清浄のマナーについては、また長くなるので割愛しますが、

このわかりにくい原因は、患者さんの問題ではありません。

病院側の示し方・伝え方の問題です。

なぜなら、導線が悪いからです。

 

 

そのほかにも・・・・。「まだあるのー?」と思われた方、もう少しだけお付き合いください。

 

「問診票」についても表示が見にくい。わかりにくい。

 

受付で初診であることと、今日の目の不具合の状態をとくとくとお話ししたにもかかわらず、

なんら院長に伝わっていないんですね。←連携できてるの?どうなってるの?「ワンマン」なの?!言えないの?

 

おまけに、問診票に幾つかの症状に○をつけていたのを見て、

「あのさー、こんなにいっぱい○をつけないでよ。”一番”を選んでよ。どれなのよ?」

と圧がスゴい。

 

(あのですね、正直いうと、目も痛ければ、かすんで二重に見えてしまう症状もあって、

涙も勝手に出てくる状態だったんですよ。

一つの症状しか選んじゃいけない、ってどういう言い回しですの?

複雑に絡み合っているから、その状態を問診票に書いたわけなんですよ。

だったら、選ばせないで「記述式」にしたらどうですか?

それに、実際の診察の時に患者さんに直接聞きながら診察していくんじゃないんですかね。

コミュニケーションがあまり得意な方でないのは、第一印象でわかりましたけれど、

少しづつ聞いていけば良いんじゃないんですかね?

前の方の診察もまる聞こえでしたけれど、「自分は偉い!患者が俺の理想に動いてくれない!」的な

物言いは、お辞めになったほうが宜しいのではないかと思います。)

 

 

その③:目の前の患者さんの痛みに寄り添う

 

ムッとしながらも、一番は「目の痛み」だったので、それを伝えたところ、

 

「んでー、今日は何?どうしたの?」

 

かくかくしかじか・・・・・

 

といったところ、「あのねー、そういうことを問診票に書いてよ!」

 

「あー、申し訳ございません。問診票がわかりにくくて、どこに書けばよかったんですかね?」

 

と伺ったところ、

 

「開いてるところ・・・」という返答。→なんら注意書きも無く、スペースもなくて、書きます?!

 

お客様は、自分の思った通りにしか書きませんよ。

もし書いて欲しいのなら、別項目で書かせるなり、

・注意書きで症状はこちら→ 

・「今日はどうされましたか(症状をチェックしてください)」等々、わかりやすい書き方ってありますよね。

 

 

病院の動線も整っていなければ、「問診票」の動線でさえもわかりにくい。

 

 

お客様を迷わせる問診票はなんら意味を持たないと思うんです。

問診票を書きながら、本当に「書きにくい、医者目線の問診票だなあ」

と感じました。

 

 

「問診票」は、患者様に「書いてもらいやすい」ように質問する、

そして病院側には「わかりやすく」受け止められるよう質問事項が整っていないと

お互い、残念なことになってしまいます。

 

 

結果、私の場合も最初からかくかくしかじか話すことになってしまい、

他の患者さんも待たせることになりますし、

お互いいいことありませんよ。

 

それに、きっかけが「問診票」だったとしても、

大事なのは、目の前の患者さんです。

 

患者さんの言葉や表情に興味を持ってください。

心の内側にある「痛み」や「辛さ」をわかってあげようとしてください。

そこを引き出すのが、お医者さんのスキルでもあります。

 

もし、お医者さん側が「自分はコミュニケーション下手」、と思っていらっしゃるのであれば、

そう思えば思うほど、しっかりと問診票を作り込んでいないと

お互い知りたいことの着地点が見えなくなってしまいますよ。

 

 

そしておまけに、病院内の動線(配置の仕方)が悪すぎます。

「会計」の看板だけは目立つんですけど、

お手洗いはどこ?診察室は?処置室は?

 

 

一番辛かったのが、ワンフロアーで丸見え、まる聞こえ、だったこと。

パーテーションもなく、もうちょっと気を遣っても良いんじゃないかと思うほど、

動線も悪く、個人情報がダダ漏れ。(聞かれたくないことあるじゃないですか。)

薄いカーテンで目の前に次の方やその次の方がずらっと並んでいたら、安心して話もできませんよ。

 

 

視力測定や眼圧検査なども吹きっさらしの中で行われ、

とても清潔感のある病院とは思えませんでした。(辛口申し訳ありません)

 

 

弱って病院に来たのに、

なんだかトドメを刺された感じがしてすごーく嫌な気分になりました。

 

改善点は正直、ほかにもいくつもありましたが、ここでは差し控えておきますね。

 

ご自分の病院経営を振り返り、もし患者さん目線が足りていないのなら、

すぐに立ち戻ることをお勧めします。

また、スタッフに対しても教育がコミュニケーションができていないのだとしたらそれは要注意です。

 

思いのほか、病院の評判は悪いものほど早く広まりますし、

そうすると融資の面でも、経営としてもビジネスが立ち行かなくなってしまいます。

 

せっかく医師として、社会に貢献したい、目の前の患者さんを救いたいと志高く開業されたのに、

お客様との目線、スタッフとの思いにギャップが生じ

この病院のサービスの強みやお客様の気持ちがわからなくなっていませんか?

 

 

お客様はしっかり見ています。

もし、最近お客様が離れて来たな・・・。

一回だけの患者さんしかお越しにならないな・・・。

スタッフが思い通りに動いてくれない・・・。

と思われた方はぜひ、今一度考えられたほうが良いかと思います。

 

病院も問診票も医師の対応も「第一印象」が重要です。

もし病院のマネジメント等でお困りでしたら、キャリア・ジョセフィーヌまでご相談ください。

 

JAL仕込みのホスピタリティと、赤字企業をV字回復させてきた現場仕込みのビジネススキルの両面から

一生懸命心を込めて患者様に寄り添う経営のお手伝いをさせていただきたいと存じます。

 

 

繰り返しになりますが、「わかりやすく美しい」ことは、絶対的な「安心感や信頼感」に繋がります。

 

今日は、大変嫌な気分にはなりましたが、勉強にもなった日でした。

ただし、もう2度とこの病院には行くことはなく、心からご検討を祈ります。