顔のパーツの中で、品の良し悪しが現れるのはどこかご存じでしょうか?
これは、日本航空時代にモデル事務所を経営されていらっしゃるお客様から聞いた話なのですが、
モデルさんをスカウトするときは、必ず口もとを見て判断するそうです。
「目鼻立ちはメイクでいくらでも誤魔化せるけど、口もとの品の悪さは絶対に隠せないから」
というのがその理由でした。
モデルさんの場合は、歯並びの良さが絶対条件ですので、歯列矯正なども一つの解決策になりますが、
その上で、口元が左右対称で綺麗に口角が上がるかどうかというのも大切なポイントなのです。
顔の印象は、口角が上がっているか、下がっているかだけでも、随分と違うものです。
鏡の前でいろいろな表情をしてみると一目瞭然ですが、
最も品がよく見えるのは、口角がキュッと、しかも左右のバランスが均等に上がっているときなのです。
ただし、放っておくと、老化に伴って口もとの筋肉は衰えやすく、口角は下がる一方。
また、普段はあまり気にしていない人も多いと思いますが、
歳を経る二つれて体のクセなども影響して、口もとの歪みが生じやすくなるものです。
そこで私が研修やセミナーなどでお奨めしているのが、割り箸を使った簡単なストレッチ。
割り箸の中央に線を引き、その線に上下の歯の中心を合わせ、咥えたままキュッと口角を左右対称に
引き上げてキープするというシンプルな方法です。
これを1日に10回ずつ3セットを毎日続けることで、
口角が上がった状態を筋肉に覚えさせることができ、体の歪みも取れてきます。
もちろん、口もとのシワやたるみの予防にもお奨めです。
品というのは本来、家庭のしつけによって小さい頃から培われるべきものだと思います。
その上で、加齢に伴う筋肉の衰えやクセをリセットするなど、
地道な努力を積み重ねることも、
その人の品を高めることになるのではないでしょうか。
姿勢が悪いと品も落ちますし、スタイルも崩れていきます。
また、姿勢も品格を左右する大切なポイントだと思います。
丸まった背中は、品のない印象を与えてしまうだけではありません。
最近急増しているO脚や身体の歪みも、元をたどれば姿勢の悪さが原因です。
正しい姿勢を取り戻すために、まずたった姿勢で腹筋と背筋にしっかりと力を入れて
お腹と背中を伸ばし、肩甲骨を1〜2センチ内側に引き寄せることを意識してみてください。
上半身と下半身は連動していますので、自然と下半身にも中心軸が定まり、
脚の内側に正しく筋肉がついていくはずです。
座る時も、この中心軸を保ったまま、坐骨の上に上半身を乗せるようにして浅めに座りましょう。
正しく座れていると、膝と膝が自然にくっつくはずです。
逆に姿勢を崩して背もたれにダランともたれかかると、ひざ同士が離れ、
途端にだらしなく見えてしまうものです。