女性コンサルタントのブログ

お客様はどんな気持ちで来てくださっているのでしょうか?

現在、とある有名なパン屋さんの企業コンサルティングをさせていただいております。

食いしん坊の私は、パン屋さんやケーキ屋さんに行くことが大好きです。

 

いい匂いと美味しそうなデコレーションにすっかり心を奪われ

ついつい買い過ぎてしまうこともよくあります。

 

ですが、せっかくの商品が接客によって台無し・・・とまでは行かずとも、

「あぁ・・・。もったいないな・・・」

と残念に感じる場面に遭遇することも少なくありません。

 

そんな時、いつも思うのです。

「パン屋さんやケーキ屋さんがお客様に提供しているものは何か?」

という視点を持ってもらえたらと・・・。

 

 

当然のことながら、売っているものは商品(モノ)です。

しかし、提供すべきはそれだけなのでしょうか?

 

 

おそらく私だけに限らず多くのお客様は、パンやケーキを買う時、

ワクワクした気持ちでいると思うのです。

 

 

「どれにしょうかな?!」「こっちも美味しそうだし・・・」「太ってもいいから食べたい!」

と心の中で会話していることでしょう^^

 

 

特にケーキの場合には、お祝い事があって嬉しい気持ちでお買い求めになるお客様も

たくさんいらっしゃることと思います。

 

 

せっかく丹精込めて作ったパン屋お菓子です。

 

「商品と対価」という乾いた交換だけにとどまることなく、

「感情的価値」もしっかりと提供し、美味しいものをより美味しくお客様に届けていただきたいのです。

 

 

事務的な作業に没頭していませんか?!

 

人気のあるパン屋さんの場合、店内が混み合っていますよね。

そんな中で、焼き上がったパンを落とさないように、お客様とぶつからない様に・・・・

と気をつけながら陳列する作業は大変なことだと思います。

 

つい事務的な作業に没頭してしまうのも仕方がないことかもしれません。

 

とはいえ、

忘れないで欲しいのは「周りにいらっしゃるお客様には感情がある」ということです。

 

 

例えば、お客様が棚からパンを取ろうとしているにも関わらず、

無言でにゅっと手を伸ばして陳列作業を優先させてしまったり、

 

 

口では「失礼しまーす!」と言ってはいるものの、

態度や表情に「はい、どいて!どいて!」という気持ちが表れていると

お客様はもやもやした感情を抱くことがあります。

 

 

もちろん、スタッフさんに悪気などはないですよね。

 

 

しかし、そのような振る舞いは、

 

「まるでそこに自分(お客様)がいないかのような印象」

 

「お客として大切に扱われていない印象」を与えてしまいます。

 

 

 

自分の存在をないがしろにされた!と思わせてしまう接客は、全ての場面でNGなのです。

 

 

ひとつ、個人的なエピソードをご紹介します。

以前、こんなことがありました。

子どもの誕生日には、いつもホールケーキを予約します。

プレートに名前や年齢を入れてもらったり、ローソクも一緒に購入しますので

明かに「誕生日」だとわかります。

 

この様な場合には、ほとんどの店員さんが

ケーキを受け取りに行くと、「おめでとうございます」とお祝いの言葉を言ってくれます。

 

 

たとえ、それがマニュアル上の決まりで発した言葉であったとしても、やはり嬉しいものです。

 

 

ところが、先日の私の誕生日、特にケーキを予約していませんでした。

「まあ、当日ケーキ屋さんに行って、家族が好きそうな

いろんな種類のケーキを買えばそれでいいわ・・・」と思ったのです。

 

 

商品を箱に詰めて会計を担当したのは、若い女性スタッフの方でした。

お顔立ちはとても可愛いお嬢さんでした。

 

 

しかし、なんとも冷たい表情でニコリともしなければ目も合わせない。

 

もちろん、このようなケーキの購入方法ですから、

彼女もまさか誕生日のケーキだとは思っていないでしょう。

私も「おめでとうございます」の言葉を期待したわけではありません。

 

 

 

しかしながら、せっかくワクワクとした気持ちでケーキを選び、

「わあ〜。すっごく美味しそう!」と盛り上がっていた気持ちが

急速に萎えてしまったことは否めません。

 

 

絵に描いたような事務的で冷たく見えた対応を残念に思った出来事でした。

 

 

それが誕生日ケーキであろうがなかろうが、

いつでも気持ちの良い対応を心がけて欲しいものです。

 

 

コンサルティングや研修などでいつも伝えていることですが、

AIなどの技術の進歩が著しい昨今、

「運ぶ」「並べる」「売る」という作業だけであれば、

それはロボットや機械に取って代わられる日がいつの日か来るでしょう。

 

 

 

すでに大型スーパーマーケットや、ホームセンター、コンビニエンスストアでは

セルフレジが設置され、これまで人がしてきた作業を機械が行っていますよね。

 

 

だからこそ、せっかく人が携わるのであれば、

「無機質な接客」ではなく、「人にしかできないこと」「人だからこそ提供できる価値」というものを

大切にしていただきたいのです。

 

 

扱っている商品が、みんなが大好きなパンやお菓子であればなおのこと、

心地よい接客によって、商品が何倍も価値あるものになるのです。

 

 

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