「気配りができる人」とはどんな人でしょうか?
さりげなくフォローができる、
細かなところまで心配りされているなど、
相手のことを考えて行動している人ではないかと思うのです。
「気配りができる人」は人間関係をとても心地よくしてくれます。
私も、CA時代にはそんな気配りのあるたくさんの人に助けられてきました。
「ありがとう」で相手の心は動く!
「ありがとう」と言われれば、嬉しいものですよね。
気配りができる人はそれを知っていますので、
小さなできごとでも「ありがとう」の言葉を欠かしません。
とある研修中に、女性スタッフからこのような意見が出てきました。
『頼まれていた○○をやっておきました』と書類を渡しても
『ああ』しか言わない上司がいます。
どんな返事でも仕事ですからもちろんやります。
ですが、やはり『ありがとう』と言ってくれる上司のほうが気持ちよく引き受けられます。
ごく当たり前のことではありますが、
たった五文字の「ありがとう」だけで部下の仕事への意欲が変わることがわかります。
この話を聞いて、前職で私がまだ新人だったころのことを思い出しました。
基本的には「ありがとうございます!」「申し訳ございません」が頻繁に聞こえてくる環境で、
部下や後輩に対しても「ありがとう」と口にしてくださる人が多かったです。
それでも、「どの場面でそれを伝えるか」は人それぞれでした。
たとえば、新人が先輩より先に来てフライト準備をしているときのこと。
誰がどこを担当するかが記載されたチャートに必要な情報を書き込んで、
人数分コピーをしておく、という仕事がありました。
路線によっては書き込む情報が多く大変なこともありましたし、
二泊三日の国内線ではそのチャートの数も増えました。
あとから来た先輩は、できあがったそれを当たり前のようにピックアップする人と、
準備をした新人に対して「ありがとうございます」と言ってくれる人に分かれました。
私も、研修で意見を聞かせてくれた女性スタッフと同じように「ありがとう」が与える気持ちの変化を感じました。
「新人の仕事だからもちろんやるけれど……。
でも、やっぱり新人に対しても
『やってもらって当たり前』ではなく
『ありがとう』と言ってくれる先輩が好きだな。
自分が先輩になったときは後輩にも『ありがとう』と言える人になりたいな」
と新人だった私は思ったのでした。
「ありがとう」は
相手を、「素敵な人だな、こういう人になりたいな」
「ちゃんと感謝の気持ちを伝えてくれて嬉しいな」
「またこの人のためになることがあれば、進んでやろう!」
という気持ちにさせる言葉です。
気配りができる人は、自分が何かをするときは
「相手に期待をしない」「見返りを求めない」。
逆に、何かをしてもらったときは、
そのできごとがささいなことであったとしても、
相手が目下であったとしても、きちんと「ありがとう」と伝えます。
言われると嬉しい言葉であることを深く理解しているからこそ、
感謝の意を込めて「ありがとう」と伝えることを習慣としているのです。
誰にとっても嬉しい言葉、小さな出来事であっても、「ありがとう」をぜひ積極的に使っていきたいものですね。