接遇の質は、チームワークで決まる
「この人たちになら、任せられる」
そんなふうに思っていただける接客には、目に見えない連携が存在します。
私はかつて、JAL国際線ファーストクラスの客室乗務員として、14年間お客様と向き合ってきました。
その経験から断言できるのは、接客の質を支えているのは“チームワーク”であるということです。
特に、介護施設や医療・福祉の現場においては、個人のスキル以上に、接遇のチーム力が問われます。
これは、私が現在行っている「接遇研修」でも、最も大切にしている視点です。
元CAが現場で学んだ、接客とチームワークのリアル
ファーストクラスでは、一人のお客様に対し数名のスタッフが対応にあたります。
ある時、眠っているお客様がわずかに寝返りをうった瞬間、
私は隣のクルーとアイコンタクトを交わしました。
「ブランケットがずれたね」「温度を少し下げようか」
それだけで十分に意思が通じ、誰が何をすべきかが自然に決まっていく——
このような“言葉にしない連携”ができる現場は、お客様に安心と信頼を提供できる空間なのです。
なぜ、介護施設で“接遇のチームワーク”が重要なのか
介護施設において、接遇の質は入居者様やご家族の安心感に直結します。
だからこそ、チーム内でのスムーズな情報共有と相互支援が何よりも大切です。
「今日、少し表情が硬い気がする」
「食事の進みがいつもよりゆっくりかもしれない」
こういった小さな変化に気づける“接遇のプロ”がいるだけでなく、
その気づきを共有し合えるチームがあることで、対応の質が格段に高まります。
チームワークが崩れている現場 vs. 信頼される現場の違いとは?
接遇研修の現場でよく伺うのが、
「うちのスタッフは優しい人ばかりなのに、なぜかチームとしてうまく回らない」というお悩みです。
実は、チームワークが機能していない現場にはいくつかの共通点があります。
ここでは、“うまくいかない現場”と“信頼される現場”の対比を通じて、改善のヒントをお伝えします。
【チームワークが崩れている現場の特徴】
- 情報共有が口頭ベースで曖昧
- 遠慮や配慮が“声かけ不足”を生む
- スタッフ間で温度差がある
- 小さな不安が放置される
- 感謝や承認の言葉が少ない
【信頼される現場の特徴】
- 情報共有のルールが明確
- 声かけが自然に飛び交う
- チームで目指す接遇の“共通イメージ”がある
- 気づきが行動に変わる
- “ありがとう”が循環している
このように、たった一つの行動や言葉が、
接遇の質を左右し、チーム全体の空気感を変えていきます。
“ありがとう”が飛び交う職場は、接遇の質も高い
私が接遇研修で多くの現場を訪れて感じるのは、
「ありがとう」が自然に交わされる職場は、例外なく雰囲気がいいということです。
言葉にするのはたった5文字。
けれど、その一言で救われる瞬間が、現場にはたくさんあります。
この言葉が飛び交う職場は、スタッフ同士が“お互いを認め合いながら働いている証”です。
なぜ「ありがとう」が職場の空気を変えるのか?
- 感謝されることで、自分の存在価値を実感できる
- 次も頑張ろう、と思える前向きなエネルギーが湧く
- 心にゆとりが生まれ、自然とお客様にも優しくなれる
つまり、「ありがとう」は人の心を満たし、行動を変える力を持っています。
習慣として「ありがとう」が根づく職場にするには?
1.「気づきミーティング」で、ありがとうを共有する
朝礼や引き継ぎの中で、感謝エピソードを一人ひとつシェア。
→ “ありがとう”を言う・聞く時間が日常にあるだけで、チームの空気は変わります。
2.上司こそ、「ありがとう」を一番に言う存在に
上司やリーダーの言葉が最も影響力を持ちます。
「助かったよ」「すごく良かったね」といった声かけが、感謝の文化を広げていきます。
“ありがとう”は、誰でも今日から使える「一番身近な接遇力」。
施設や会社の理念・おもてなしの質を、自然に底上げしてくれる最高の言葉です。
ファーストクラス品質の接遇研修とは?
これから介護施設が増える中で、どこで差別化したらわからない・・・となった時、
一番差別化されるべきは、「接遇力」だと私は思います。
しかも、画一的なマナーのレベルではなく、「寄り添い」を大切にしたワンランク上の上質なお客様への対応力です。
私の研修では、単なるマニュアル指導ではなく、
「お客様視点で考え、仲間と連携しながら提供する接客」を身につけていただきます。
- 介護施設の職員様向け
- 新人スタッフの接遇研修
- 接遇委員会向けのリーダー研修
など、現場の課題に合わせてカスタマイズ可能です。
接遇研修の導入をお考えの皆様へ
もし、
- スタッフのチームワークを強化したい
- 接遇の質を上げて、施設の信頼度を高めたい
- “心の通うおもてなし”ができる職場をつくりたい
そうお考えでしたら、まずはお気軽にご相談ください。
株式会社キャリア・ジョセフィーヌ事務局 jimukyoku@career-josephine.com