「またこの人にお願いしたい」と思ってもらえる接客には、ある共通点があります。
それが、「察知力」です。
こんにちは。接遇・ホスピタリティコンサルタントの関優子です。
今回のブログでは、私が実施したサン・ポート様での接客力向上研修の現場から、
「気配り」と「察知力」の違い、そして“選ばれる接客”の磨き方をお届けします。


察知力とは、“言わなくても気づける”力
察知力とは、お客様が言葉にしていない感情やニーズをくみ取る力。
表情の曇り、声のトーン、しぐさの変化など
ほんの小さなサインに気づけるかどうかで、対応の質が劇的に変わります。
接客の「プロ」と「普通」の分かれ道はここにある
例えば、「順番を間違えられた」と怒っていたお客様の本当の不満が、
“名前を呼ばれなかったことへの寂しさや疎外感”だったとしたら?
表面上の言葉だけを受け取っていたら、解決には至りませんよね。
そこで、私がお伝えしている
察知力を磨く4つのステップ
1. よく観る
相手の表情、身につけているもの、動きの違和感。
「見ようとする意識」がなければ、記憶にも残りません。
✈️機内での事例:
離陸前、ドア方向を気にしてソワソワする男性のお客様がいました。
「飛行機が怖いのかな?」と声をかけてみると、「母が今日手術で…」と。
それ以降、彼の表情は穏やかになり、私は「見ようとしたこと」が救いになる瞬間を体験しました。
2. よく聴く
声の大きさ・トーン・語尾。
そこには、お客様の“心の状態”が現れています。
✈️機内での事例:
ハワイ便で、食事に手をつけず沈黙していた年配の女性。
静かに「ご気分いかがですか」と声をかけると、
「娘の結婚式だけど、祝える自信がないの…」と涙をこぼされました。
声にならない思いに“耳を澄ます”——それが、察知力です。
3. 音・温度・空気に敏感になる
・館内アナウンスの音量
・空調の風の向き
・照明や香り
たとえ調整できない環境であっても、
「お気づきかもしれませんが、少し音が響いており…」と一言添えるだけで、印象はまったく変わります。
4. 経験や情報を「察知の引き出し」にする
察知力は“勘”ではなく、経験から育つスキル。
過去の事例・他スタッフの対応・お客様の反応を「察知データ」として蓄積することで、精度が上がります。
ただし、「決めつけ」はNG。伝え方には必ず“柔らかさ”を。
「気づける人」になると、接客が変わる
サン・ポート様の研修では、
「受付をするだけでなく、“接遇”をしたい」という声が自然とあがりました。
例えば…
重そうな荷物を持つお客様にすぐ声をかける
雨の日、濡れた傘にそっとタオルを差し出す
「またお越しいただきありがとうございます」と、目を見て笑顔で伝える
これらは、**察知力があるからこそできる“おもてなし”**です。
人にしかできない接客を。
AIや自動化が進む時代に、
「人が接客をする意味」とは——
“言葉にならない気持ち”に寄り添えることだと、私は思います。
察知力は、気配りを超えた「人間性の深さ」です。
それは、接遇の場で信頼を生み、チーム全体の価値を高めていきます。
最後に
最高のホスピタリティは、「見えないところで気づいてくれた」
その感動から生まれると、私は信じています。
あなたの接客にも、今日から“察知力”という名のアンテナを。
お客様の心にそっと届く、あたたかいサービスが生まれるはずです。



