女性コンサルタントのブログ

お客様の「待ち時間」を笑顔に変える接客とは?

接客をするとき、あなたは何を気にしていますか?

よく接客業には、身につけておくべき「3S」があると言われます。

 

3Sとは、

・笑顔(Smile)

・誠実さ(Sincerity)

・早さ(Speed)のこと。

 

 

お客様が接客にご満足されるかどうかは、

実は「時間の感覚」も大きく影響します。

 

 

時に、待つ時間や退屈な時間は、

永遠に終わらないのではないかと思うほど苦痛だったり、

実際は30分程度待たされたとしても、

場合によっては1時間以上待ったかのような気分にさえなることもあります。

 

 

・何もしていない時間は長く感じる

・人はとにかく何かに取り掛かりたい

・不安があると、待ち時間は長く感じる

・理由もなく、待ちたくない

・不平等な待ち時間は長く感じる

・価値のあるものに対する待ち時間には寛容になれる

・独りの待ち時間は長く感じる

 

これは、経営コンサルタントのデービッド・マイスター氏が発表した

「8つの法則」です。

 

あるとき、福岡へ向かう便に常務していたときのことです。

離陸前に突然機長から

「コックピットの電子機器の数値がおかしいので、駐機場に戻ります」

と連絡が入りました。

 

こういうとき、どうするかというと・・・・

まずは、とにかくお客様へ「アナウンス」です。

 

ビジネスのご予定や、

プライベートでもお約束もおありで、

先を急いでいらっしゃいます。

 

 

何よりも現状を「はやく、正確に、要約して」伝えることが必要です。

 

 

 

先ほどのマイスターの8つの法則にもあるように、

お客様は理由もなく待ちたくはありません。

 

電子機器のトラブルの原因は整備士が調べないとわかりませんが、

当時は携帯電話の影響性が話題になっていたときでした。

 

 

お客様の目的は、無事に到着地へ着くことなので、

「安全飛行のために、ご自分の携帯電話の電源がONのままになっていないか

今一度ご確認をお願いします」

とお願いのアナウンスをしました。

 

 

アナウンス後、ほぼ全員のお客様が

ご自分の携帯電話を確認してくださり、

中には正直に「あっ!ONのままだった。すみません」

とおっしゃるお客様もいらっしゃいました。

 

 

その後、正常に作動するようになり、

ここでまた最新の状況報告とご協力の御礼をアナウンス。

 

 

結局、到着は1時間ほど遅れてしまいました。

私たちは、できる限りの機内サービスを実施するため必死だったので、

フライト時間はあっという間に感じましたが、

お客様はさぞ長く感じたことと思います。

 

私は、お叱りとクレームを覚悟していたのですが・・・

 

急いで飛行機から降りるお客様の中には、

予想に反して「ありがとう」「お疲れ様!」

と声をかけてくださる方が多くいらっしゃいました。

このときの不思議な感覚は忘れられません。

 

 

接客や対応が特別完璧だっとは思えません。

わかっていることは、8つの法則にあるように、

「一方的に待たされる時間」と「自分から待つ時間」は感覚が全く違うということ

だったのではないでしょうか。