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伝わらないコミュニケーションの原因は言葉遣いにあった?!上司との会話編

言葉遣いで一番難しいのは、話す側がどういう気持ちで相手に伝えようとしたかではなく、

相手がどう受け取ったかが問題になる点です。

 

例えば、自分の発した言葉で相手が不愉快になった時、

「私はそんなつもりで言ったんじゃありません」「そんな風に受け取られるのは心外です」

と言っても通りません。なぜなら、相手が「不愉快に感じた」ことは事実だからです。

 

 

だからこそ、言葉遣いに関しては、それが日本語として正しいかどうかだけでなく、

その場の雰囲気や相手との関係性、その時の相手の気持ちなどに気を配る必要があるのです。

 

もう10年来の部下と上司の関係で、

「課長、最近ちょっとお腹が出てきたんじゃないですかぁ?」

というのと、

入社したばかりの新入社員が上司に同じことを言うのでは、

相手の捉え方は全く異なると言うことです。

 

 

ムッとするフレーズその1

上司に相談したことがある時に「課長、今ヒマですか?」

 

上司に報告や連絡・相談をするときには、外出の直前や締め切り前のバタバタした時間帯は避けるのが無難です。

報告・連絡・相談の内容にもよりますが、比較的時間がありそうな時を見計らって声をかけ、

時間をとってもらいましょう。

 

ただし、いくらヒマそうに見えても、「ヒマですか?」と聞かれて

良い感じを持つ人はあまりいないのではないでしょうか。

 

ちなみに私の友人は、女性の同僚から「重い荷物を運びたいんだけれど、ヒマですか?」

と聞かれてムッとしたと話していました。

”仕事がヒマそうに見える”と言われていい気持ちがする人はいません。

 

また、人さまに仕事を依頼する時の言葉としても、良いフレーズとは言えないでしょう。

 

 

こう言う場合は、「クッション言葉」を使えば快く受け入れてもらえるはずです。

 

⚫︎「お忙しいところ申し訳ありません。少しお時間をいただきたいのですが、・・・・」

⚫︎「⚪︎⚪︎の件でご報告があるのですが、課長のご都合はいかがですか?」

⚫︎「ちょっと一人では運べない荷物があるので、手を貸していただけませんか?」

 

 

 

 

言葉でつまずくと言うのは、緊張した場面よりも、普段の何気ない場面であることが多いのではないでしょうか。

一度口から出た言葉は、取り消せません。

会話でのちょっとした言葉足らずが、人間関係を決定的に悪くすることがあります。

相手が誰であれ、”クッション言葉”と”思いやりの心”を忘れずに会話には臨みましょうね。

 

ムッとするフレーズその2

上司がPCに向かって四苦八苦。それを見て一言・・・。

『それ、急ぐのなら私がやります。」「そんな簡単なことなら、私がやりますから」

 

ある程度、年齢のいった上司の中には、PCを苦手にしている人がいます。

エクセルで表を作りたい・・・。

パワポで会議の資料を作りたい・・・。

でも、PCの知識がなくて、操作に時間がかかっているシチュエーションはよくあります。

 

昔であれば、「俺はコンピューターはダメなんだ」といって部下に頼む光景もよく見られましたが、

パソコンが必需品となった今の時代、「自分ができない」と言うことが、

上司にとっては負い目になってきているようです。

 

 

そんな場面で、いくら部下が「大変そうだから手伝おう」と言う気持ちで言ったとしても、

「そんな簡単なことなら」と言われてしまうと、「どうせ遅いんだから手伝ってあげるわと」と聞こえてしまいます。

 

コンプレックスを持っていることに関して過剰反応してしまうのは、

上司だけでなく人間の「さが」と言うものです。

こうした場面では、次のような言葉遣いが相応しいでしょう。

 

「手があいていますので、よろしければお手伝いいたしましょうか?」

「課長、私でできることがあればやらせてください」

「お手伝いできますので、いつでもおっしゃってくださいね」